
理事長の辻耀子です。
今回は、誰かが落ち込んだ時の「励ましの言葉」について、一緒に考察してみませんか。
昨今はコミュニケーションについて学ぶ方も多く、「よりそい」「共感」「肯定」が大切…ということ、詳しいかたなら、すでにご存じかと思います。
そのうえで、今回はもう一段深いお話をしてみたいと思います。
どなたかが、つらい状況や身の上話を伝えてこられた時。
共感を示す言葉の代表が「わかるよ」です。
けれども、今日は結論からお伝えします。
安易な「わかるよ」は、浅い問題や悩み、愚痴には一時的な効果があるでしょう。
けれども、それでは「本音」を伝えていない。
本当の意味で、私たちは相手のつらさ、悲しさ、苦しみが分かるわけなどないのです。
なぜなら、違う人生を生きてきたから…。
違う人間なのだから。
だからこそ、もしかしたらあなたも、過去、誰かに勇気をもって自分のつらさを伝えた時に、安易に「分かるよ」と言われて、正直いい気分にならなかった体験、お持ちじゃないでしょうか?
心の中で「あなたに何が分かるっていうの!」と反論したくなった体験が。
そこで今日は、私からの提案があるんです。
もしもあなたが誰かの話を聞いたときに、「うわ、これは自分には受け止めきれない…、想像もつかないほど大変そうな状況だ…、解決の糸口が見えない、気の利いた言葉が浮かばない…」と思ったならば。
「分かるよ」と告げるよりも、
「あなたの事を全部は理解できない。でも理解したい、分かってあげたい」
という、まっすぐで正直な言葉を伝えるのはどうでしょうか。
このほうが、実はずっと勇気が要るんです。
けれどもこれこそが、真のコミュニケーションだと、私は思うんです。
これこそが相手を癒し、励まし、勇気付ける言葉ではないかと。
というわけで…。
ホンキのコミュニケーションをしたい誰かがいて、その人から告げられた話がもしも「うわ、正直受け止めきれない…」「似たような体験がない」と思ったときには、ぜひこう返してみませんか。
「正直、自分にはそのような体験がないので想像がつきづらい。でも、もっとちゃんと、分かりたい、分かってあげたいんだ」
これぞ、本心の対話。
相手の事を真剣に思う人の対話。
このような、本音のコミュニケーションが増えれば、世の中の多くの苦しみが溶けると私は確信するのです。
本音の言葉は、大きなねぎらいとなります。
そして、もう一度立ち上がる力を相手に吹き込むことが出来るのです。
「本当によくここまで頑張ってきたよね…」
「あなたのそのつらさ、分かりたい、分かってあげたい」
それだけで人は、『たとえ分かり合えなくても』理解を超えてつながれると思うのです。
思いやりの向こうに、ミラクルが待っています。
PS
あなたのことを、今思い出してくれている誰かがいるんです。
その人は、あなたがもう長い間、忘れていた人かもしれません。
その人が懐かしく、あなたを思いだしてくれています。
あなたが元気かと、想いを馳せながら。
そして今、あなたが思い出した誰かの元にも、あなたの思いやりが届いています。
ステキなミラクルの循環です。
今回の言葉
「分からない、でも分かりたい」という本音が、真の癒しを生みます。
by 辻耀子

