Ｑ：「辛い大病の中でも生きていく意味はあるのでしょうか？」

こんにちは。理事長の辻 耀子(つじようこ)です。

いかがお過ごしですか…？

今日のQ＆Aは、Youtube動画へのコメントに頂いたご質問をご紹介させて下さい。

（北山弘子 さんより）

「大病をしています。見えない不安 辛いです。

それでも、生きていく意味があるのですか。

親子関係もうまくいきません。

なおさら悲しさや、寂しさが増します。

私はいつも1人です孤独です。いつも涙が出ます。

ひねくれモードかも、いつも人と衝突します。

間違ってる人を許せないだけです、何が正しいか間違いかも、はっきり分からないけれど。

でもこうやって生きて来ました。

（動画で）とても心が安らぎました、大丈夫の言葉に嬉しさを感じました。

今ですね、今だけを生きます、ありがとう感謝します。

涙が出ます。ありがとうございます。」

Ａ：（辻 耀子より）

読みました。今大病で闘病中とのこと…。

私も昔、余命半年の手遅れ宣告を受けたことがあるので、あの時の事がよみがえりました…。

私もあの頃、あなたと同じような事をいっぱい、いっぱい考えました。

そして…。

もしもこの問いへの答えがあるとするならば…。

今、私があなたにご提案できる事は 何かないかな…と考えました。

そして思いついた言葉が、これでした。

「愛のかけらを見つけたり、拾い集める事」。

これが、今やるもっとも価値ある事だと思うのです。

なので偉そうながら、自分の体験を交え、お伝えさせて下さい。

私たちは、大病をしている・していないに関わらず、明日どうなるか誰にも分かりません…。

（実は、すごく元気だった友人が、突然５か月前に亡くなりました。）

本当に、『明日、何があるか分からない』という事が「誰にとっても平等」な事の一つだと思えています。

そんな中で、我々人間は誰もが「明日があり、ずっとこの人生が続く」と思い込んでいる時ほど「今ここ」を丁寧に味わう…という事が出来ず、

「やってもらって当たり前」

「目の前にあるものが当たり前」

と思いがちだよなぁ…とも思います。

しかし、「愛のかけらを見つけよう、見落としていたものを見つけてみよう」と思い始めると、実に様々なものを見つけて行けるようになるものだなぁ…とも思うのです。

（ホント、「今だけを生きます」という決意を伝えて下さいましたが、まさしく「今ここにあるものの中にある愛を…。）

少し、闘病していた当時の私の、気づきの体験を書いてみたいと思います。

実は、私たちの周囲に存在している ほぼ全てのものって、「どこかの誰か」が作ってくれたものなんですよね…。

ちなみに私は闘病中、寝返りも打てない中、ある日こんな事を考えました。

「この部屋の壁紙、綺麗に貼られているよなぁ…。今まではただの、白くて安物のビニールクロスだとしか思ってこなかったけれど、これ、熟練の人が壁紙を貼ってくれたのかなぁ…。」

続けて、こうも考えました。

「その壁紙を貼ってくれた人は、今までに一体何軒のお部屋の壁紙を貼ってきたんだろう…」

私はこの時、人生の中で、ようやくこの事に思い至ったんですよね…。

私たちの周囲に存在している ほぼ全てのものって、「どこかの誰か」が作ってくれたものだわ、って。

それから、ひとつひとつを確認していくと、確かに

「会った事もない人が、一生懸命に作ってくれた。その者たちに囲まれて、雨風しのいでここで寝ていられるんだな…」

こんな事実がそこにあり…。

忙しく走り回り、自分の事ばかり考えていた私は、寝たきりになって壁や天井を見ながら、ようやくこの事に気づけたんですよ…。

それからの私は、そんな風にしてひとつずつ、ひとつずつ確認していきました。

そうしたらついには、

「酸素が吸える…。吸えずに火事で窒息死した人もいるだろうな…、でも私は今日、酸素を据えている。酸素があってよかった」

というように、「人間が作ったもの以外」にも意識を向けられるようになりました。

その後 私は（実は何年もかかりましたが）

「自分は生かされて生きてきたのだ」

という境地へ、ようやくたどり着く事が出来たのです…。

以上、私の体験談を長々書いてしまいました。

読んで下さり、有難うございます。

これが、私からの提案です。

「普段は見逃しがちな 愛のかけらを見つけたり、拾い集める事」。

これは、ベッドで闘病中でも出来るチャレンジです。

そして…見つけられるごとに、明らかにたましいは浄化されて清々しさがやってきて…。

平熱はやや上昇し、新陳代謝は上がり、気の巡りはよくなり、胸が熱くなるのです…。

それは全細胞にいい影響を及ぼすと思います。

細胞君たちが、再び美しいハーモニーをイキイキと奏で始めてくれるのです。

もしも「あぁ、それやってみたい」と思ってもらえたなら、チャレンジしてもらえればいいな…というご提案です。

そうだ、くれぐれもお伝えしたいのは、嫌いな人や苦手な人、感謝出来ない人に対して「無理に頑張って感謝すべき…と考えなくていい」という事です。

これは、やると余計にしんどくなるはずです。
（反動がくるので…。）

なので、ムリなく感謝できる事から探していくのがコツだよなぁ、って思うのです。

嫌な人やムカついた事柄を思い出す時間は、本当にもったいないです。

なぜなら、時間は「いのち」だからです。
（いのちの事を「時間」という…とも言えると思います。）

自分のいのちを、嫌いな人のために使う事ほどもったいない事はありません。

だからその代わりに、「会った事もない誰かから、実は前から届いていた愛」を探して、再確認して、「有難う…」って心の中でテレパシーを飛ばして、伝えていくのです。

たとえ今、ベッドの上で闘病するしかない状況であったとしても、我々の日常や人生は、とるに足らないものでは決してなく…。

あなたの美しい意識は、大きな波紋を描いて海を越えていきます。

それは、地球のどこかで今日も一生懸命に働く どこか国の貧しい子供や、今日もあなたと同様に闘病しているかたにまで届きます。

だから私は、その美しい意識を、鳥の羽のようにのびのびと広げてみて欲しいのです…。
よかったら、これをチャレンジテーマとしてみて下さい。

以上、僭越ながら、私からの提案でした。

★つけたし・１

我々は、呼吸をしているだけで、地球や周囲の役に立っています…！

あなたの吐き出す炭素が、周辺の観葉植物や街路樹の葉を大きくしたり、花を咲かせるのです…！

★つけたし・２

今、あなたの周囲に闘病中のかたや、人生が苦しい方がおられる場合には、この話を伝えてあげて欲しいと思いますが、くれぐれも伝える時に留意して欲しい点があります。

それは、もしもあなたが相手と同等のつらさや同様レベルの闘病を体験した事があるならば、何かの前向きな提案をしてもOKなのですが、もしもその体験がないかたの場合、あなたからの提案や励ましは、相手を傷つける可能性がある…という事です。

（あなたはいいよね、こんな目にあってないもんね、って、余計につらく悲しくなるのです。
あるいは、同じ体験をしてから言いなよ！って、悔しさや怒りが湧くかたもいるのです。）

この事に気付いておいて欲しいのです。

なので、「同じような体験をした人が、こんな事したって言ってたよ」という表現でお伝えくださいナ。

では…！

今回も最後まで読んで下さり、嬉しいです。

あなたと、あなたの大切な人が、この後も穏やかなひとときを過ごされますように…。

応援をこめて…。